基礎工事とは、建物を支える土台となる部分の施工を行う工事です。これにより、建物が地盤に安定して立つことができ、地震や風などの外力から建物を守ります。基礎工事は、建物の品質や安全性に大きく影響するため、適切な施工が重要です。この記事では、基礎工事の工程や資格、年収や単価について解説します。
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基礎工事が果たす役割とその種類
基礎工事は、建物を安定させるだけでなく、地盤の状態に応じて適切な方法を選択することが重要です。一般的に、以下の4つの種類があります。
1.杭基礎
地盤が弱い場合に使用される基礎工事で、杭を地中に打ち込んで建物の重さを地盤の深部に伝える方法です。
2.ベタ基礎
ベタ基礎は、建物の立ち上がり部分と床全体を統合して荷重を分散し、耐震性が高く、湿気やシロアリ被害に強い利点があります。しかし、布基礎に比べてコンクリートと鉄筋の使用量が多くなるため、コストが高くなるという欠点があります。
3.布基礎
建物の外周に沿ってコンクリートを敷く基礎工事で、地盤が比較的強い場合に適しています。布基礎は、狭い基礎を設けることで建物の重量を地盤に伝える構造であり、コストが低く抑えられます。ただし、耐震性が低く、湿気やシロアリ被害への対策が必要。基礎選択には地盤状況、建物の規模、予算、用途などを考慮し、専門家に相談して最適な基礎を選択することが重要です。
4.独立基礎
独立基礎とは、それぞれの柱の位置に単独で設けられた基礎であり、一般的には大規模な建築物で使用されます。
以上が主な基礎工事の種類になります。基礎工事の選択は地盤状況、建物の規模、予算、建物の用途などを考慮して、専門家に相談して適切なものを選択する必要があります。
基礎工事の手順と工程
ここでは、基礎工事の手順と工程について解説します。
1.地縄張り・遣り方工事
まず、建物の配置を決めるために、地縄を張ります。これにより、建物の位置や形状が明確になります。
2.掘削工事
地縄張りが終わったら、建物の基礎を作るために、地面を掘削します。地面を掘り返し、砂利を敷き詰めて地盤を固めていきます。
3.捨てコンクリートを流す
掘削が終わったら、底に捨てコンクリートを流し、地面を平らに整えます。これにより、基礎が安定し、水平になることが保証されます。
4.配筋
次に、基礎の強度を高めるために鉄筋を配置します。適切な鉄筋の配置が、建物の耐久性や耐震性に大きく影響します。
5.型枠を組む
鉄筋が配置されたら、コンクリートを流すための型枠を組み立てます。型枠は、基礎の形状や大きさを保持する役割を果たします。
6.コンクリートを流し、仕上げ
型枠が組まれたら、コンクリートを流し込み、固まるのを待ちます。コンクリートが固まったら、型枠を外し、基礎工事が完了します。
基礎工事のプロフェッショナルに必要な資格
基礎工事を行うには、以下の資格が役立ちます。
基礎施工士
基礎工事の施工管理を行う資格で、工事の品質や安全性を確保する上で重要です。
玉掛け技能講習
建設機械を操作する際に必要となる資格で、基礎工事現場での機械操作を行う際に役立ちます。
基礎工事を行う人の年収・単価
住宅建設において、基礎工事は多くの場合、「直接基礎」として行われます。一般的な坪単価は約40,000円から130,000円の範囲で変動しますが、これは建物や土地の条件、基礎工法などが異なるため、一概に相場を定めるのが困難なためです。
通常、総工事費の約7%から10%が基礎工事費用とされています。
基礎工事を主に担当する職人のデータとして、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参照すると、平均して357.9万円となっています。
基礎工事は専門的な技術が必要であるため、資格取得や独立を通じて年収を向上させることができます。
資格を活用してキャリアアップを図ったり、個人事業主として独立して働いたりすることで、さらに収入を増やすことが可能です。また、事業を法人化することで、仕事の規模を拡大し、収入をさらに向上させる機会があります。
まとめ
基礎工事は建物の安全性や品質に大きく影響する重要な工程です。適切な知識と技術を身につけ、資格を取得することで、基礎工事のプロフェッショナルとして活躍することが可能です。年収や単価も魅力的であり、建設業界でのキャリアを築く上で基礎工事は大変重要な分野と言えます。
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