
建設業界において、労働者の安全確保がますます重要視されている昨今、フルハーネスの義務化が注目されています。効果や注意点について理解しておくことが不可欠です。
本記事では、フルハーネス義務化の背景から、期待される効果や注意点について解説します。建設業の職人や業界関係者の皆さんにとって参考にしていただけたらと思います。

フルハーネス義務化の背景

建設業界は、日本国内外でインフラ整備や建築物の建設が盛んに行われる一方で、労働者の安全対策も重要な課題となっています。
(参照:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000163294.pdf)
特に、過去数年間で墜落事故による労働者の負傷や死亡が相次いでおり、業界全体に深刻な懸念が広がっています。
墜落事故は、作業中に足場から転落するだけでなく、作業員が転んで地面に激突することも含まれます。これらの事故には、作業員の不注意や安全対策の不備が一因とされていますが、従来の胴ベルト型の安全帯では不十分でそれらを未然に防ぐためには、より強力な安全対策が求められました。
このような背景から、労働安全衛生法が改正され、フルハーネス(安全帯)の着用が義務付けられることになりました。フルハーネスは、労働者の腰・胸・肩をサポートし、墜落時に体を支える役割を果たします。
そのため、適切に着用されていれば、墜落事故による重大な損傷を防ぐことが可能です。
この規制により、建設業の職人や業界関係者が働く環境はより安全になることが期待されています。
事業主も労働者の安全確保に積極的に取り組むことが求められ、業界全体の安全意識の向上につながるでしょう。
また、労働者自身もフルハーネス着用を通じて安全意識を高め、安全な作業環境の維持に貢献できます。
(参照:https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/000473567.pdf)
フルハーネス義務化で期待される効果

建設現場での墜落事故による負傷や死亡のリスク低減
フルハーネスは、労働者の腰・胸・肩をサポートし、墜落時に体を支える役割を果たします。適切に着用されていれば、墜落事故による重大な損傷や死亡を防ぐことができます。義務化により、建設現場での墜落事故の発生率が低下し、労働者の安全が向上することが期待されます。
労働者の安全意識の向上
フルハーネスの着用が義務化されることで、労働者は自身の安全に対する意識が高まります。また、安全対策を徹底することで、労働者同士のコミュニケーションや協力体制も向上し、互いの安全を確保し合う文化が醸成されることが期待されます。
安全な作業環境の提供による労働者のストレス軽減
安全装置の整った作業環境は、労働者の精神的ストレスを軽減します。フルハーネス着用により、労働者は自身の命に対する不安を軽減し、より安心して作業に取り組むことができるでしょう。これにより、労働者の生産性向上や労働意欲の維持にも繋がります。
コンプライアンスの遵守や、事故の減少によって企業の信用力の向上
フルハーネスの義務化を遵守することで、企業の信用力を向上させる可能性があります。一度事故が発生してしまうと、自社だけではなく元請けや協力会社など、さまざまな関係者の影響が及びます。その為、安全対策を万全に行っているということは企業の信用力にも関わってきます。
フルハーネス義務化での注意点

フルハーネス義務化に伴い、以下の注意点を押さえておくことが重要です。
- 安全帯取付設備を適切な場所に設置し、落下を防いだり、万が一、落下した場合の衝撃を低減させるように注意しましょう。
- フルハーネスの定期的な点検やメンテナンスを行い、劣化や損傷がないか確認しましょう。
- フルハーネスを正しく着用し、しっかりと固定することが大切です。正しい着用方法を学び、周囲の労働者にも指導しましょう。
- 建設現場では、フルハーネスのみならず、その他の安全対策も併用して労働者の安全を確保しましょう。
フルハーネスが衝撃荷重を分散する仕組みについて
フルハーネスの構造と働き
フルハーネスは、腰ベルト、胸ベルト、肩ベルト、脚ベルトから構成され、全身をサポートするデザインとなっています。墜落時には、これらのベルトが全身の衝撃を受け止め、荷重を分散させることで、重大な負傷や死亡を防ぐ役割を果たします。
衝撃荷重の分散
フルハーネスが墜落阻止時に衝撃荷重を分散させる仕組みは、以下の要素によって実現されています。
- 全身をサポートするベルトの配置:各ベルトが適切な位置に配置されていることで、衝撃が全身に均等に分散されます。これにより、特定の部位に過剰な負荷がかかることを防ぎ、負傷のリスクを低減します。
- エネルギー吸収装置:フルハーネスには、エネルギー吸収装置が搭載されていることが一般的です。この装置は、墜落時に衝撃を吸収し、荷重を緩和する働きをします。これにより、労働者の体への衝撃が軽減され、安全性が向上します。
- 落下距離の制限:フルハーネスには、リトラクタブル式(自動巻き取り式)のランヤードが用いられることがあります。このランヤードは、墜落時に落下距離を制限し、労働者が地面や障害物に激突するリスクを低減します。また、落下距離が短くなることで、衝撃荷重も軽減されます。
まとめ
フルハーネス義務化は、建設業界における労働者の安全を向上させる重要な取り組みです。適切なフルハーネスの選択や着用方法、定期的な点検とメンテナンスを行うことで、労働者の安全を確保し、墜落事故によるリスクを軽減できます。建設業の職人や業界関係者は、フルハーネス義務化に関する知識を共有し、安全で働ける環境づくりに努めていくことが求められます。
【参考】
https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/000473567.pdf
https://www.sat-co.info/blog/fullharness190001/#i-5
https://www.sat-co.info/blog/fullharness200001/#i-8
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