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左官職人

左官工事の世界を知ろう!種類や必要資格、施工方法を紹介

左官工事とは、一般的には建設現場で壁や床などの表面を整え、美しく仕上げる工事のことを指します。特に、下地造りから始まり、珪藻土や漆喰などの材料を使用して塗り壁の施工を行います。この工程は職人の技術と感性が求められるため、芸術性の高い表現が可能で、その点が近年注目されています。
しかしながら、大工や電気工事士など他の建設業の職人と比べると、左官の仕事の具体的な内容は広く知られていません。それは、左官の仕事がその特性上、見えにくい部分に存在するためかもしれません。
この記事では、左官工事の種類や必要な資格、施工方法について解説します。

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左官工事とは


左官工事とは、建築物の内外の壁や床に対して、モルタル、セメント、壁土などを用いて平滑に塗り仕上げる工事のことを指します。塗装やタイルを施すための下地作りが主な仕事で、均一で滑らかな表面を作り出すことが目的となります。しかし、その範囲は下地作りだけにとどまらず、漆喰や珪藻土といった素材を用いて最終的な仕上げを施すことも含まれます。
外壁だけでなく、建物内部のキッチン、浴室、洗面所、玄関などの下地作りも重要な仕事となります。さらに、ただ塗るだけでなく、モルタルやセメントの運搬や練り作業も含まれます。これらの作業は重労働であり、それらをこなすためには相当な体力が必要となります。
左官工事の作業環境は気温や湿度、天候などによって大きく変わるため、その変化に対応できるように様々な経験を積むことが重要となります。そのため、一般的には職人が自立し、全ての仕事を一人で行えるようになるまでには10年以上の経験が必要とされています。この長い修行期間は、左官工事の高度な技術と豊かな経験を必要とする職業であることを示しています。

左官工事の種類


左官工事には多様な種類があります。ここでは左官工事の種類について説明します。

下地造り

左官工事の下地造りは、主にキッチン、浴室、洗面所、玄関などの壁や床に対して行われます。この作業は、建物の見える表面に直接現れるものではないため、一見すると地味な作業に見えるかもしれません。
しかしながら、下地造りは非常に重要な工程であり、この工程がしっかりと行われていないと、壁や設備の施工が適切に行えません。また、仕上げがペンキ塗りやタイルの場合には、下地の良し悪しが仕上がりの品質を大きく左右します。つまり、下地が不十分だと仕上がりの見た目や機能性が低下する可能性があります。
そのため、左官工事において下地造りは、全体の工程の中で大きな割合を占め、かつ、非常に重要な仕事となります。下地造りの作業が丁寧に行われているかどうかは、左官工事の品質全体を判断するための重要な指標となります。

仕上げ塗り

仕上げ塗りは、その名前からもわかるように、壁や床などの表面を最終的に仕上げる作業です。この工程では、下地造りが終わった後に、漆喰や珪藻土などの材料を使用して、上塗りを施します。一般的な仕上げ材には、土壁や漆喰壁などがあります。
塗り方は、仕上げた表面の耐久性に大きく影響を与えます。また、コテを使った塗り方は、その動きが直接壁の模様に反映されるため、職人の技術力が直接試される作業となります。このため、仕上げ塗りを適切に行うためには、高い技術力と熟練が求められます。それゆえ、仕上げ塗りができるようになるまでは、職人は多くの時間を訓練に費やす必要があります。
次に、仕上げ塗りで一般的に使用される材料について説明します。材料の選択は、壁の見た目、機能性、そして耐久性に大きな影響を与えるため、仕上げ塗りの工程で非常に重要な要素となります。
次に、左官工事で使われる材料について解説します。

漆喰

漆喰は、壁や天井の仕上げ材としてよく使用される自然素材です。この素材は「呼吸する材料」とも称される特性を持ち、それは漆喰が周囲の空気中の水分を吸収したり、必要に応じて放出する能力を指します。これにより、漆喰は部屋の湿度を自然に調節し、室内の快適性を維持するのに役立ちます。
歴史的には、漆喰は蔵や倉庫の壁に使用されることが多かったです。その理由は、その防火性と湿度調節能力が、保管物の安全と品質を保つのに特に適していたからです。
しかしながら、現代では、その湿度調節能力と防火性の高さから、普通の住宅でも使用されるようになりました。特に、自然素材を尊重する人々や、健康や環境への配慮から自然素材を選ぶ人々によって、漆喰は人気のある仕上げ材となっています。

珪藻土

珪藻土は一種の自然素材で、海や湖底に生息していた微小な生物、珪藻の化石から成る特性を持つため、アトピーやシックハウス症候群などのアレルギー症状を引き起こさない材料として認識されています。これは、化学的な添加物や人工的な成分を含まないため、敏感な人々でも安心して使えるというメリットがあります。
また、珪藻土は吸水性、耐火性、そして断熱性に優れているため、これらの特性を必要とする様々な建築や装飾用途で現代でも広く使用されています。吸水性は、空気中の湿度を調節し、室内の快適性を維持するのに役立ちます。耐火性は、火災時の安全性を向上させ、断熱性はエネルギー効率を高めるのに寄与します。
したがって、珪藻土はその優れた特性と自然な起源から、現代の建築とデザインにおいて価値ある材料となっています。

土壁は、その名前が示す通り、土を主成分とした壁の仕上げ材です。特に、和室や日本の伝統的な建物でよく見られます。土壁は、一般的には土、砂、種々の繊維(例えば、稲わら)を混ぜ合わせて作られます。
使う土の種類によって、土壁の色合いや質感が変わり、それぞれ異なる雰囲気や個性を建物にもたらします。例えば、粘土は暖かみのある赤や茶色の色調を出し、砂は比較的明るく、質感のある仕上がりをもたらします。
土壁の大きな特長の一つは、その湿度調整能力です。土壁は、湿度が高い時に水分を吸収し、乾燥した時にそれを放出する能力を持っています。これにより、室内環境が快適に保たれます。
また、土壁は環境に優しい素材としても知られています。土は地球上に豊富に存在し、その採取と使用が環境への影響を最小限に抑えます。さらに、土壁は廃棄時にも土に戻るため、リサイクルが容易であり、サステイナブルでもあります。

砂壁は、その名前が示す通り、砂を主成分とした壁の仕上げ材です。砂壁の特徴はその滑らかで美しい仕上がりであり、それは使用される砂の微細な粒子によるものです。これは非常に細かい砂を使用することで、均一で滑らかな表面を作り出すことが可能となります。
砂壁は一般的に、和室や茶室などの伝統的な空間だけでなく、客間や洋室といった様々な種類の部屋にも使われます。その理由としては、その洗練された美しさが多様なインテリアスタイルに適合するからです。
さらに、砂壁は耐久性にも優れています。それは砂自体が非常に硬い素材であるため、壁が傷つくことを防ぎます。また、砂壁は湿度調整能力にも優れています。これは、砂の多孔性が空気中の湿度を吸収し、必要に応じてそれを放出する能力によるものです。これにより、室内の快適性が保たれます。

左官工事が行われる現場

町場

町場とは、特に住宅建築に関連する左官工事を指します。この工事は、主にコテを使って漆喰や珪藻土などの自然素材を使い、壁の仕上げや、モルタルで床や壁の塗装を行います。
この工事は大部分が手作業で行われるため、職人の技術力やセンスが大きく影響します。素材の選び方や塗り方、一つ一つの仕上げがその家の住み心地や見た目を大きく左右するからです。素材の特性を理解し、その場所や使用目的に最適な塗り方を選び、適切に塗ることが求められます。
また、町場の左官工事では、部屋や建物の用途によって塗る材料や塗り方を変えることも一般的です。たとえば、湿度の高い浴室では湿度調整能力のある珪藻土を使用したり、洋室では滑らかな砂壁を選ぶなど、機能性とデザインを両立するための工夫がなされます。
これらの作業はすべて、住まい手の暮らしやすさを考慮して行われます。左官工事が単なる建物の一部を塗るだけでなく、その建物の快適性や美しさを高めるための重要な役割を果たしていると言えます。

野丁場

野丁場とは、大規模な建築物における左官工事を指します。これは中層・高層のマンションやビル、ショッピングモールなど、大規模な建築物の工事で行われます。
野丁場の工事では、特に高品質な仕上がりと厳格なスケジュール管理が求められます。塗装を主とするため、下地のクオリティが非常に重要であり、細部まで丁寧に滑らかに塗り固めることが求められます。
さらに、大規模な現場では作業が各専門業者に分けられ、分業化されています。そのため、予定されたスケジュール通りに作業を進めなければなりません。これは工事全体の進行をスムーズに行うために不可欠なことです。
町場の左官工事と比較すると、野丁場の工事は規模が大きく、より広い面積を塗る必要があります。そのため、手作業だけでなく、大面積を素早く、かつ正確に塗り固めるための機械を使用することもあります。これは効率性と品質を確保するための重要な手段となります。

左官工事のトレンド

最近では、左官工事の技術について動画で学ぶこともできるようになってきました。動画を見ることで、左官工事の基本的な流れやテクニック、さらにはプロの職人の技術まで理解することができます。

左官工事の全国大会も

左官工事には、全国大会もあります。左官技能競技会や左官施工技術競技会などが開催され、全国から技術力を競う職人たちが集まります。競技会に出場することで、自身の技術力を高めることができます。
第48回 全国左官技能競技大会の第1日目 第1工程
https://www.youtube.com/live/6AW0uOl8kHg?feature=share

左官工事に役立つ資格


左官工事は技術と体力を要する仕事ですが、特別な資格を持っていなくても作業に参加することが可能です。これは、多くの現場では体験とスキルが重視され、新入り職人は先輩職人から直接技術を学んでいくためです。
しかしながら、資格を取得することで自身の技術力や知識を証明することができ、社会的な信頼を得ることができます。資格は専門的な知識とスキルの証明であり、業界内外での認知度や評価を上げる効果があります。
建設業の許可を取得した事業者の場合、現場ごとに主任技術者や管理技術者を配置することが義務付けられています。これらのポジションに就くためには通常、関連する資格を保有していることが求められます。したがって、独立や昇進を目指す場合には、資格取得が必要になることがあります。
以下で紹介する資格は、左官工事に関連するもので、これらの資格を取得することはキャリアアップに役立つと考えられます。ただし、資格取得は一定の時間と労力を必要とするため、目指すキャリアや具体的な目標に基づいて計画的に取り組むことが重要です。

左官技能士

左官技能士とは、国家資格の一つであり、左官工事の技術を正式に認定する資格です。技術力の向上や就職、転職の際に役立ちます。

登録左官基幹技能者

登録左官基幹技能者とは、左官工事における基幹技能を認定する資格です。左官技能士と同様に、技術力の向上や就職、転職の際に役立ちます。

まとめ

左官工事は、建物の美観を左右する重要な工事です。左官工事には、下地造りや仕上げ塗りといった種類があり、それぞれに特徴的な材料が使用されます。左官工事が行われる現場には、伝統的な町場や都市部の野丁場があります。また、左官工事には、伝統的な技術と最新の技術が組み合わされた手法があり、職人たちは常に技術力の向上に努めています。左官工事には、国家資格である左官技能士や登録左官基幹技能者などの資格があり、技術力の向上や就職、転職の際に役立ちます。建物の美しさを左右する重要な工事である左官工事について、その種類や役立つ資格などを理解することは、建築やリフォームの現場で働く人々にとって重要なことです。

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この記事を書いた人


株式会社助太刀マーケティングチーム

助太刀社員 転職サポート編集部

助太刀社員 転職サポート編集部です。転職にまつわるお悩みや疑問にお答えし、より良いキャリアを作っていけるようにお手伝いさせて頂きます。


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