職場で困る悩み「人間関係」原因や対策は？

さまざまな業種・業界において、転職理由の上位にランクインする「人間関係の悩み」。これは建設業界も例外ではありません。
では、具体的に建設業界における人間関係の悩みとはどういったものがあり、人間関係を円滑にするためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
今回は、現場での人間関係に悩む理由とその対策について解説します。

建設業の現場でも多い「人間関係」の悩み

建設業の現場は力仕事や複数人で行う仕事が多く、安全を確保する必要性からも、チームワークやコミュニケーションが重視されます。関わる人の間で良好な関係が築けていないと、業務をスムーズに進めることは困難となります。
しかし実際には、現場の悩みの中でも人間関係に関することは上位に挙げられます。ビズヒッツの「現場仕事でキツいことランキング」によると、1位の「身体がしんどい」につづいて、「人間関係が難しい」という回答が2位になっています。
実際、建設業界特有の職人気質の人や昔気質の人の中には、あまりコミュニケーションを取りたがらない人や、他の人に厳しくあたってしまう人もいるでしょう。
また、さまざまな年齢層の方が働いていますし、実力主義であるため、若くても役職が上の人がいることも珍しくありません。そういった場合にやりにくさを感じる人もいるでしょう。
このようにさまざまな理由から、人間関係の悩みが生まれ、時にそれは転職の決め手となってしまうこともあります。

(参考：【407人に聞いた】現場仕事できついことランキング！向いている人と向いていない人も紹介)

建設現場で人間関係がうまくいかない場合の原因とは？

建設業界は、実際にそうとは限らないものの、若手にとって人間関係を構築するのが難しいイメージがあります。なぜ他の業界と違って人間関係が難しいというイメージがあるのでしょうか。建設業ならではの特徴から、その原因を解説します。

荒っぽい人・怖い人がいる

建設業界で働く先輩職人には、荒っぽい人や気難しい人が多いイメージがあるのではないでしょうか。
確かに一部にはそういった方もいて、優しく教えるというよりも厳しく指導するタイプの現場もあるでしょう。若手の身からするとそういった先輩方にはなかなか近づきづらく、人間関係を構築しづらいこともあります。

年齢層が高めでなじめない

前述でも少し触れましたが、建設業界は高年齢化が進んでいます。そのため若手が入った際に、同年代の同期や歳の近い頼れる先輩が少ないため世代間ギャップが生まれやすく、孤立しやすい状況が生まれてしまいます。
実際は若手が孤立しないようにフォローをする現場も多いですし、若手自身も良好な関係を築く努力が必要ですが、世代の違いによる考え方の違いなどがどうしても生じてしまい、うまくいかないケースもあるでしょう。

現場の人間関係を良い状態に保つには？

給料は悪くない、休みもある、環境も良い。でも、人間関係だけが悪い。そういった理由でやむを得ず転職を選んだ人もいます。しかし、他が良いのであれば、たったひとつの理由で建設業界を辞めてしまうのはもったいないものです。もし人間関係さえ改善できれば、むしろ最高の職場となるのではないでしょうか。
現場での人間関係を少しでも良好にするためにはどうしたら良いのか、そのコツを紹介します。

自分の言動に気を配る

良好な人間関係を築くためには、まず自分から動き出さなければなりません。まずは自分の言葉遣いや態度に注意して、先輩や上司と接してみましょう。丁寧な言葉遣いはもちろんのこと、指示や注意を受けたら大きな声で返事をすると好印象を与えやすいです。
特に建設現場は作業音が大きく、自分も相手も小さい声だと聞き取りにくいものです。声を張り上げるというより、伝わりやすいように短文ではっきり受け答えする姿勢を持つと良いでしょう。
また、率先して仕事をスムーズに進める姿を見せていけば、先輩や上司からの理解も得られやすくなります。なんでもやる便利屋になる必要はありませんが、与えられた仕事をこなし、必要があれば仲間のフォローもできるようになれば、周囲から信頼されやすくなり良好な人間関係を築きやすくなるでしょう。

注意を真摯に受け止める

若手として現場に入っていると、先輩の職人さんから注意を受けたり怒られたりすることが何度もあるでしょう。頑張ってやっているのにと内心では反発してしまうかもしれませんが、先輩は意味なく怒っているわけではありません。先輩の目線から見ると、自分の作業の仕方や出来栄えなどに問題があり、それを改善するために指摘をしてくれているのかもしれません。
先輩の職人さんから学べることはたくさんあります。厳しく怒られたからといって感情的にならず、注意を真摯に受け止めるようにしましょう。

怒鳴られたときはその理由を考える

前述の通り、建設現場には荒っぽい人も確かにいます。ときに大声で怒鳴られてしまうこともあるでしょう。そういったときは、なぜ怒鳴られたのか自分の行動や現場の状態と照らし合わせて落ち着いて考えてみてください。
建設現場はただでさえ騒音が大きく、その中で物事を伝える必要があります。事故につながるようなミスがあった場合、大きな声を出してでも止めに入らなければならないことも少なくありません。状況的に仕方ないことだったと自分の中で腑に落ちれば、怒鳴った人に対して悪い感情を抱くことはなくなるでしょう。
そもそも年齢が高めの職人さんの中には、怒鳴りながらのコミュニケーションが当たり前の環境下で働いてきた人も多くいます。また、危険があるとき以外はできるだけ怒鳴らないように気を付けているという人もいるでしょう。そのような背景も考慮して、過度にネガティブに受け止めすぎないようにしましょう。

困ったときは「転職」もおすすめ

どんなに条件が良くても、人間関係が悪いと精神的に落ち込んでしまい、仕事をするのが嫌になってしまうものです。身体の疲労は休息を取れば回復できますが、心の疲れはそう簡単に癒えるものではありません。建設業界は好きだけど、どうしてもこの現場で働くのは難しい、そのような場合は無理をせず転職するのもおすすめです。
建設業界は高齢化もあり人手不足です。探してみたら、今より良い条件で人間関係も構築しやすい現場が見つかる可能性があります。人間関係構築が難しいと感じたならば、働きながらでも良いので、転職活動をしてみるのも良い方法といえるのではないでしょうか。

まとめ

今回は建設業で最も多い悩みのひとつ「人間関係」について取り上げました。
どんな職場でも人間関係で悩み、辞めてしまったり転職したりする方はたくさんいます。特に建設業界の現場は、高齢化が進んだこともあり、昔気質で気性の荒い人も多くいます。そのため、若手にとっては人間関係を築きにくいかもしれません。
しかし、せっかく志を持って建設業界に飛び込んだのに、人間関係ひとつだけで辞めてしまうのはもったいないものです。今回の記事を参考に、もし改善できそうであればチャレンジしてみてください。もちろん、人間関係は複雑なものですから、そう簡単に解決できない場合もあります。そうした場合は転職を検討してみてください。

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